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2005-12-28

議論ツールがあったらいいな話:「議決」の難しさ

(毎回書きますが私に議論ツールを作る能力はないです。あったらいいな話です。)

議論には「討論」「議決」「対話」の三種類あり、それぞれに違ったルールがあります。そしてこのどれにも当てはまらないのは議論でも何でもない単なる言い争いです。

議論のしかた - 議論の種類 - 2.4. まとめ

私が最初に欲しいと思ったのは「対話」用のツールなんですが、「議論ツール」である以上、「討論」や「議決」がしたいという人も多いでしょうし、対話しか設定できないと「これは討論や議決ではない」ことが分かりにくくなってしまいます。ここが参加者同士の共通認識でないと別のスポーツをしているようなものですから上手くいかないでしょう。

ちなみにそれぞれのルールを見ると、ブログでは普通「対話」(か、言い争い)しかできないことがわかります。討論では「賛成派」「反対派」「審判」の設定が必要で、議決では問題に直接の利害のない参加者が「採決」をしないといけません(日常生活では特定の人物をつかまえて討論・議決することは、もっとやり易いかも)。ブログでは、相手がここで言う「対話」をしたいのか、“ふたりで討論風の言い争い”をしたいのか、“みんなで議決風の言い争い”をしたいのかは何となく察しつつやりとりしてますね。“議題の整理だけしておきたい”みたいな人もいたりして(メタ側に枝を伸ばす人、意見の分解を進める人)。で、議論の性質は改まって話題にしにくいのでそのまま進むことが多い。

今言ってる「議論ツール」では議題登録時にこういう設定をしてもらって、「討論」「議決」「対話」用のモードに切り替えます。といっても「討論」は審判ユーザーと期限を設定、「議決」は採決機能と期限を設定という程度ですが、“これは『討論』だよ”と明示して参加者の共通認識になることが重要です。「議論ツール」利用者は議題の種類のことは常識化して、ここでモメたりはしません。多分。

しかし「議決」というのは最後に採決があるだけで討論よりも対話に近いぐらいに思っていたのですが、なかなか難物ですね。

ある問題について直接の利害関係にある人は議決に参加してはいけません。例えば「村に原発を造るべきか」という議決には、電力会社社長も住民も参加してはいけないのです。こういう利害関係のある人は自分の利害に縛られてどうしても公正に判断する事ができなくなってしまいます。こういう場合は「議決」でなく「討論」にすべきです。自分たちでは公正な判断ができないから第三者に判断してもらうのです。

議論のしかた - 議論の種類 - 2.2. 議決

「関係者の排除」が難しい議題は多いでしょう。例えば、議論ツールが「はてなグループ」の機能としてくっついてるとき、何か決定を下したい議題はだいたい「議決」にすると思うのですが、厳正に運用する事はたいへん難しいことになります。審判をひとり招いて「討論」にするほうがまだ実現しやすそうです。

「対話」以外の議論のルールは、審判を雇うようなことができない場合、どこかで「参加者の納得」による妥協がはかられなければいけないということですね。

会社なんかで責任者を「審判」とすることで合意して「討論」するとか。

だれかに直接、大きな、利益・不利益がもたらされるような議題や提案は避けて議論して、関係者を含む全員の採決で「議決」とする、とか。

誰も「質問」をしない「回答」が出て、「満場一致」となった時点で「議決」とするとか。

ウェブ上の議論ツールでは、不特定の閲覧ユーザーを採決に加えて“関係者を薄める”ことはできそうですね。しかしやはり「議論ツール」が議論の種類を設定できるとしても、厳正なルールに目をつぶって、つぶっていることを参加者の共通認識にして進めるしかないケースは多そうです。

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